WiMAX内蔵ノートパソコンはもう古い? 知らないと損する致命的な欠点とは
Wi-Fiでどこにいてもインターネットを利用できる「WiMAX」。外出が多い人だと、自宅にはインターネット回線を引かないで、WiMAXのみでインターネットを利用しているという人もいます。
スマホでもパソコンでも利用できるので、通信料金の節約にもなるWiMAXですが、実はノートパソコンにWiMAXが内蔵されている機種があるのをご存知でしょうか。ノートパソコンにWiMAXが搭載されていれば、より簡単な設定でWi-Fiが利用できるようになります。
こちらでは、WiMAX内蔵ノートパソコンのメリットやデメリット、設定方法などについてご紹介していきたいと思います。
WiMAX内蔵ノートパソコンのメリット・デメリット
メリット
ノートパソコンひとつでインターネット接続が可能
WiMAX内蔵ノートパソコンのもっとも大きなメリットは、やはりパソコンひとつでWi-Fi接続が可能になるという点ではないでしょうか。WiMAXの利用においてはルーターが必要になりますが、ノートパソコンに内蔵されていればその分身軽になります。
外でWiMAXを利用したいときに「ルーターを忘れてしまった!」ということもありませんので、シンプルにWiMAXを利用できるのは助かりますね。
移動や出張が多い人は、ルーターを忘れたり、紛失する心配がないので助かりそうです。
接続がスムーズ
WiMAX内蔵ノートパソコンでは、パソコンを起動すると同時に自動的にWiMAXの接続を行ないます。そのため、ノートパソコンを起動してからWiMAXのルーターを起動し、接続を確認してからインターネットを利用するという手間が省けます。
インターネットをスピーディーに利用できるという点はメリットだといえるでしょう。仕事で急いでメールを送らなければならないという人はとても助かるのではないでしょうか。
面倒な手続きが不要、すぐに利用できる
例えば自宅に光回線を引き込む場合や、ルーターを使用するWiMAXに申し込む場合、申し込みから開通まで数日を要します。光回線であれば宅内工事が必要になりますし、WiMAXもルーターが送られてくるまで待たなければなりません。
特に自宅に光回線を引き込む場合、開通工事までに1ヶ月程度要する場合もありますので、急いでいる人にとっては大きなリスクです。繁忙期になるとそれ以上の期間がかかりますし、手続きに不具合が生じた場合にはまたさらに長い期間がかかります。
ルーターを利用するWiMAXの場合、店頭申込だとその日にルーターを受け取って当日から接続することができますが、近隣に取扱店がないと申し込みできません。
しかしWiMAX内蔵ノートパソコンであれば、パソコンからオンラインで申し込んで直ぐに利用開始できますので、急いでインターネットに繋ぎたいという人にぴったりです。
デメリット
現在は古いモデルにしか搭乗されていない
WiMAX内蔵ノートパソコンのデメリットは、古いモデルにしか対応していないという点です。最新機種ではWiMAXを内蔵しているノートパソコンが出ていないので、どうしても内蔵のものがほしいとなると、型落ちのモデルを購入しなければなりません。
型落ちのモデルは安価で購入できるというメリットがありますが、WiMAX2+に対応していないのに、型落ちのモデルを購入してまでWiMAX内蔵モデルを選ぶ必要があるかというと、疑問です。
WiMAX2+にも対応しておらず、WiMAX無印回線は2018年3月で終了
先でも少し触れていますが、WiMAX内蔵ノートパソコンのもっとも大きなデメリットは、「WiMAX2+」に対応していないという点です。通常のWiMAXのサービスをチェックしてみるとわかりますが、多くのプロバイダでも現在はWiMAX2+が主流となっていて、WiMAXは新規受付を終了しているほど。
もちろん利用すること自体は可能ですが、速度が遅いなどWiMAX2+と比べるとサービス内容が劣るので、快適に利用したいという人はWiMAXでは物足りないと思われます。
これから新たに新品のパソコンを購入するのであれば、あえてWiMAX内蔵モデルを選ぶ必要はないかもしれません。
バッテリーの消費が早い
パソコンだけで利用するよりも、WiMAXの接続と併用するほうが電力を使うためバッテリーのもちが悪くなります。このため、コンセントを持っていかないとパソコンの充電が切れてしまうということもあるでしょう。
充電できるカフェなどで利用しなければならない、モバイルバッテリーを持ち歩けばならないなどの手間が発生します。
どちらかが故障したらどちらも使えなくなってしまう
例えばパソコンが故障してしまった場合、修理に出すとWiMAX機能も手元になくなってしまいますので、ルーターがあればスマホを繋ぐことが可能なところを、パソコンもWiMAXも両方使えなくなってしまいます。これも、WiMAX内蔵ノートパソコンを利用する大きなデメリットだといえるかもしれません。
修理に半月から1ヶ月かかる場合でも、WiMAXの利用料金は発生しますので、この点からクレームが発生することも多いようです。ノートパソコンは持ち運ぶことが多い分故障の可能性も高くなりますので、常にインターネットを利用したいという人は、内蔵でないほうが扱いやすいと思われます。
WiMAX内蔵ノートパソコンしかWiMAXに接続できない
当然ながら、WiMAX内蔵ノートパソコンを利用する場合は、そのパソコンしかWiMAXに接続することができません。
ルーターがあればルーターを介して別のパソコンやスマホなどに接続することが可能ですが、パソコンにはルーター機能がないので、パソコンを介してスマホや別のパソコンに接続するということができないのです。
WiMAXを利用することで、スマホの通信料金を節約することも可能なので、いろいろな端末で通信をするという人は、内蔵されていないルーターを使用するほうが、トータルの通信料金を節約できると思われます。
WiMAX搭載スマホもある
近くにWiMAXルーターから発しているWi-Fiを拾う
WiMAX内蔵ノートパソコンは、ノートパソコンにルーター機能が内蔵されていてインターネットに繋ぐという接続方法になりますが、WiMAX内蔵のスマホにはルーター機能はありません。WiMAXのルーターが発している電波をスマホが拾い、通信を行なうという接続方法になります。
そのため、カフェなどでWiMAXを提供している施設であれば無制限に利用できますが、どこでも利用できるというわけではない点に注意が必要です。
ルーターを使っていないのに月額料金が発生する
WiMAX内蔵スマホでは、WiMAXルーターが飛ばしている電波を拾って通信することしかできませんが、当然ながら月額料金は発生します。
料金はキャリアによって異なりますが、場所が限られてしまうことを考えると、都心部についていない人にとってはお得感が少ないサービスかもしれません。ただし、パソコンを持っていない、そのスマホしか利用しないという人であれば、通信料金の節約に繋がります。
WiMAXの通信を使ってパソコンやゲーム機の接続はできない
WiMAXのルーターを使用してWi-Fiでのインターネット通信を行なう場合は、スマホとパソコンどちらも接続することができます。しかし、WiMAX内蔵スマホの場合、携帯キャリアが提供しているような「テザリング」的接続を行なうことができないので、この点は大きなデメリットだといえます。
もちろん、ゲーム機に接続してゲームを楽しむこともできません。あくまでスマホのみ利用できるというサービスなのです。スマホでゲームをする場合にはよいですが、ニンテンドー3DSなどを利用する人にとっては不便かもしれません。
現在auでは使い放題がなくなっている
意外とメリットが少ないと感じてしますWiMAX内蔵スマホの唯一ともいえるメリットが、「使い放題」であるという点でした。ルーターを設置している施設で利用する分には、好きなだけ通信することができたのです。
しかし、auではWiMAX2+に対応した内蔵スマホを提供していますが、こちらは無制限で利用することができません。月に7GBまでが上限とされていて、7GBに到達してしまった場合は月末まで通信制限がかかってしまいます。
通信量が大きくなると自覚している人にとっては、メリットのあるサービスとはいえないかもしれません。
ただし、auのWiMAX2+はオプション料金がかかりませんので、7GBまでであればWiMAXの通信料がかからないということになります。この点はメリットだといえるかもしれませんね。
WiMAXとパソコンの設定方法
無線接続の場合
Wi-Fiが内蔵されているパソコンであれば、WiMAXへの接続は比較的簡単です。
まずはパソコンの設定画面からWi-Fiを有効にし、さらにWi-Fiの接続先一覧が出てきたら、繋ぎたいWiMAXのサービスを選択します。選択するとセキュリティーキーの入力画面が表示されますので、入力をすれば設定完了です。
サービス利用においては説明書もありますので、パソコンに不慣れな方でも苦労せずに接続できると思います。
有線接続の場合
有線で接続する場合は、まずWiMAXルーターの電源を入れて、ルーターの電波状況が良好であることを確認します。
次にUSBケーブルでルーターとパソコンを繋ぐと、ドライバーのインストール画面が自動的に表示され、インストールが行なわれます。インストールが完了したら、そのままWiMAXが接続されます。
有線接続は物理的に繋ぐ必要があるので、無線と比較すると使い勝手が悪い印象ですが、ルーターからパソコンまで有線で繋げることで、無線よりも若干安定した回線状況を確保できる可能性があります。
Wi-Fiで接続できないパソコンも
最新機種であれば、ほとんどのパソコンがWi-Fi機能を内蔵していますので、無線で接続したい場合には内蔵Wi-Fiで設定することができますが、パソコンによってはWi-Fiが内蔵されていないものもあります。
その場合には、WiMAXルーターと有線で繋いで接続するか、後付のWi-Fi機能を購入して設定し、その上でWiMAXに接続する必要があります。
設定がうまくいかない場合の対処法
圏外になってしまう場合
WiMAXルーターが圏外になってしまうことには、いくつかの原因が考えられます。
ひとつは、表示通り「電波が入らないエリア」の場合。対応エリアではなかったり、建物の立地環境などから電波が入りにくい場所だと、圏外の表示になってしまいます。対応エリアでなければ利用できませんし、対応エリアでも圏外になってしまう場合は、移動して状況が改善されるか試してみてください。
次に、「利用料金を支払っていない」場合にも、圏外の表示になってしまいます。利用料金が未払いのために、サービスを止められてしまっているということです。電波状況は悪くないはずなのに圏外の表示の場合は、料金をきちんと支払っているか確認してみましょう。
インターネットには繋がっているけど通信速度が遅い場合
インターネットには繋がっているけれど速度が著しく遅いときは、電波状況が悪いということも考えられますが、もしかすると通信制限がかけられてしまっているのかもしれません。容量制限のあるプランの場合は、それ以上の利用をする際に通信制限がかかり、速度がとても遅くなってしまいます。
サービス提供事業者に連絡をして、通信制限がかけられているか確認してみましょう。また、もし通信制限がかけられているようであれば、現在よりも容量の大きなプランに変更するというのもひとつの方法です。
まとめ
WiMAXにはさまざまな利用方法があり、自分に合った使い方を選ぶことができるというメリットがあります。ただし、便利だと思った利用方法も、実は意外と不便だった、ということがあるようです。
特にパソコンやスマホにWiMAXが内蔵されている端末を利用する場合は、メリットとデメリットがありますのでしっかり検討した上での導入をおすすめします。ぜひこちらでご紹介した情報を参考に、より快適に、効率的にWiMAXを利用してくださいね。